ぼくは猫と暮らしたことがない。だから、長い間、猫を好きな人の気持ちがよく理解できなかった。
 山城先生と猫の関係を見ていると、透明な距離感があるのに気づく。抑制のきいた愛情とでもいうのだろうか、この距離感が優しく知的な絵を生むのだと思われる。
 猫を好きな人が誰も皆、先生と同じように猫と接しているとは思えないが、いずれにせよ、どこか片想いの風情がある。
 そう考えると、猫好きの人の心がほんの少しわかる気もする。片想い、ぼくも嫌いじゃないから。

コーディネート  澤口敏夫  (コピーライター)

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